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石垣市出身の山田ちづ子さん(74)の地域

 石垣市出身の山田ちづ子さん(74)の地域食堂「みな風」をさいたま市中央区で取材した(3~5日付本紙連載企画「埼玉に吹く『南風』」)。山田さんは「沖縄は子ども食堂が多い。助け合い精神があるから」と話していた▼このコメントに5月のニュースを思い出した。八重山こども食堂ネットワークへ八重山地区営農振興センターゴーヤー生産部会がゴーヤー3㌔を寄贈していた(5月7日付本紙9面)▼こうした素地が、根っこのところで山田さんとつながっているのか。子ども食堂「みな風」は2020年8月にオープンした▼その4カ月後にはフードパントリーを開始する。コロナで社会が痛むさなかである。22年11月には地域食堂に衣替えし、活動の歩みを進めた▼さいたま市内では14年に祖父母強盗殺人事件が起きた。18年に関連の著書が出版され、山田さんは著者と知り合ったことで、子ども以外も支援する「地域食堂」の必要性に気付く。これをひとつの目標として基盤を整えてきた▼手にした卵を割ることなく、ひなをかえすところまでもっていくのは簡単なことではない。地域食堂「みな風」は、八重山で培われてきた支え合いの精神を起源としつつ、山田さんなりのこだわりによって生まれた。形になるまでの足取りにこそ価値がある。(松田良孝)

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