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私事ながら、親にもらった本数より2本多い

 私事ながら、親にもらった本数より2本多い歯を持っている。2月頃、冷水がしみる痛さに耐え兼ね、通い出したデンタルクリニックでそれを改めて目にした。そう、親不知(おやしらず)である▼初日に撮影したレントゲンが毎回目の前に表示される。上の2本は垂直方向だが下の2本は水平方向。奥歯を強烈に圧迫したため、二十歳前後に2年がかりで健全な奥歯2本を抜歯した。ゆえに親不知▼泣くかと思うほど痛かった。何しろ食事がとれない。水を飲んでも痛い。歯医者からは「縄文人由来の遺伝的形質」と説明された。昭和期はそんな通説がまかり通っていた▼思えば、親には丈夫な歯をもらった。むろん乳歯からの生え変え期には、額に集光器、右手にペンチの歯科医院で抜歯した。麻酔などなく思いきり泣いた。中学時には「良い歯のコンテスト」みたいな行事で表彰された。景品はコルゲートの粉歯磨きだった▼15年ぶりに通う歯医者、令和のクリニックで3本の虫歯を治療した。自分がビビリであることが良く分かった。歯を削る機械の音が怖くて痛い。何本麻酔を打っても神経を抜くのが痛い。そのたびに体がびくりと反応するのが恥ずかしい▼ともかくもせっかく親にもらった歯。歯周病ケアを忘れず大切に付き合っていくとしますか。(慶田盛伸)

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