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「平和の礎」に刻まれる犠牲者24万人の…

 「平和の礎」に刻まれる犠牲者24万人のうち、沖縄と米国出身以外で最も多いのは北海道出身者である。刻銘者数は1万805人に達する▼旧満州(中国東北部)にいた第24師団には道出身者が多数配属されていたが、1944年7月、沖縄を防衛する第32軍に編入され、沖縄戦に巻き込まれたのである。県平和祈念資料館がウェブサイトで説明しているほか、「北海道新聞」が2022年8月の連載企画で詳報している▼慣れない風土のなかで兵役に就いたという点では、北海道枝幸町の「沖縄の沢」で暮らすことになった沖縄出身の旧日本兵たちも同じだ。与那国島出身の入嵩西武雄さんらである▼このところ、「沖縄の沢」関連のニュースが沖縄と北海道の双方で報じられ、観光地になるのではという声が出るほど知名度も上がっているとか。火付け役は山川和彦・麗澤大学教授のゼミで学んだ石垣市登野城出身の黒島清花さん(23)だ(30日付本紙9面)▼黒島さんは3月に同大を卒業し、現在は埼玉県内でイベント関連のレンタル会社に勤務する。社会人になったことで目標ができた。「かつてはこういうところだったということを話しながら、両親と沖縄の沢に行ってみたい」▼例年にない酷暑に疲れがたまる日々。しかし、声は弾んでいる。(松田良孝)

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