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「黒潮」(石垣市)が優勝 最高!6年ぶり2度目

タフなコンディションの中、ゴールを目指す黒潮のサバニ=25日、沖縄近海(サバニ帆漕レース実行委員会提供)

タフなコンディションの中、ゴールを目指す黒潮のサバニ=25日、沖縄近海(サバニ帆漕レース実行委員会提供)

表彰式で優勝を喜ぶ黒潮のメンバー=25日、とまりん前広場(サバニ帆漕レース実行委員会提供)

計29チームが出場した第24回サバニ帆漕レース大会(サバニ帆漕レース実行委員会提供)

サバニ帆漕レース

 座間味島から那覇市の波の上うみそら公園沖ビーチまでの約35・2㌔を帆漕する第24回サバニ帆漕レース大会(同実行委員会主催)が25日に行われ、サバニクラスで石垣市から出場した「黒潮」(津村力代表、5人)が2017年大会以来6年ぶりとなる2度目の優勝を飾った。同クラスに出場した全13艇中、完走を果たしたのは黒潮のみ。過酷なレースをチーム一丸で乗り越えて頂点に立った。

 同レースにはニーサギ(アウトリガー付き)クラスに16チーム、サバニ(古式タイプ)クラスに13チームの計29チームが出場。八重山からはサバニクラスに黒潮、うなじゅら、万年青の計3チームが挑んだ。

 当日は逆潮と南東からの斜め風が吹くタフなコンディション。他チームは漕ぎ手を交換してレースを進める中、黒潮の漕ぎ手5人はチームワークを生かし、ひたすらエークで波をかき続けた。

 慶良間諸島の慶伊瀬島(チービシ)では波が立つリーフを突っ切る強気の戦略。舟の性能と巧みな技術を生かして難所を攻略し、一気に波に乗った。

 終盤にも勢いを落とさなかった黒潮は制限時間13分前の6時間47分でゴール。ニーサギクラス含め制限時間内にゴールしたのはわずか5艇だった。

 津村代表は「前回は運よく勝てたが、今回は狙い通りの優勝。最高だ」と喜びをかみしめ、「漕ぎ手の頑張り、伴走船のサポート全てうまくいったから最後まで漕ぎ切ることができた」と会心のレースを振り返った。

 黒潮は5月に開かれた第1回八重山フーカキサバニレースでも優勝。コロナ明けでメンバーの入れ替わりがあったが、実戦で走りを確認できたことも勝因の1つとなった。舟はサバニ大工の故・新城康弘さん(享年96)が12年に製作したもので、「前回の優勝も喜んでくれた。八重山の舟で八重山のメンバーで勝てたことに意味がある」と胸を張った。

 次回に向け「大会連覇」を目標に掲げ、「新たな漕ぎ手の後継者育成もしていきたい。伝統的なサバニに乗る人、舟が今後も増えていけば」と期待した。

 結果は次の通り。

 【サバニクラス】▽優勝=黒潮(石崎正彦、矢野宣政、徳比嘉沙織、宇保安彰、津村力)▽特別賞(初参加)=万年青

  • タグ: サバニ帆漕レース大会黒潮
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