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於茂登岳山頂付近に展望台を整備する方針が

 於茂登岳山頂付近に展望台を整備する方針が市から示された(本紙28日付)。「県内一の於茂登岳の魅力を発信していく」「観光コンテンツとして魅力的」とのことだ▼環境省が管理する国立公園内にある展望台の例として挙げられたパノラマテラス1059と横山展望台はかなりの規模。一方、今回の於茂登岳で同省が想定するのは、奄美大島・湯湾岳に昨年、設置された高さ5・5㍍のやぐらタイプのものだ▼本会議の中で於茂登岳の枕詞として何度も出てきたのは「県内最高峰」など山の「高さ」に注目したものだが、本当の魅力は、なんといっても自然度の「高さ」だ▼付近は石垣市自然保護条例の網がかかり、山頂の北側や東側は国立公園の特別保護地区として強い規制がかかるのがその証左▼このエリアには絶滅が危惧されるイシガキニイニイや世界でここの山頂でしか見つかっていないオモトアシナガアリが生息し、アサヒナキマダラセセリの食草が繁茂。独立種になることが予定されるオリイガラも住む▼今後、展望台設置に向けて規模や運用ルールなどを協議会で決定していく。同省は協議会に自然保護団体の参加も求めている。登山者の安全確保のための整備は結構だが、於茂登岳のすばらしさを破壊するようなものになることだけは避けてほしい。(立松聖久)

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