八重山毎日新聞社

　「本土に住む孫の顔を見に行きたい。遠出は最期になるかも」と叔母から航空券の手配を頼まれた。離島就航の便は、ほとんどが都会から来島する短い旅程へ配慮した時間帯の発着。叔母の希望は陽のあるうちに着きたい▼現状では格安航空の出発が叔母の意向に添えそうだ。ただ格安機は増席のため通路が窮屈。指定別料金を取られるが年寄りには一番前の席は足元も広くてお勧め。それでも元の運賃が安いのでそれを払っても格安感に変わりはない▼叔母に連絡し了解が得られたのでパソコンから予約した。30分以内の購入を求められクレジットで支払いを済ませた。念のために従妹も付いて行くというので追加購入した▼ところが数日後、叔母の体調が優れず入院になるかもしれないので今回の旅行は見送り、チケットを即解約するように言われた▼さっそく解約手続き。2週間余前なのでほぼ全額戻ると思っていたら座席指定の別料金は返さないとの表示、解約手数料も含めたら3割弱は戻らない。問題は返金。現金やクレジットでの購入は、搭乗名義人しか使えない自社発行の有効期限付き相当ポイントで戻す仕組み▼有効無期限の現金で払ったのだからポイントも無期限にするか、無期限の米券や商品券が選択肢にあってもいい。囲い込み商売は適法か。（仲間清隆）