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新型コロナウイルスのまん延であちこちに

 新型コロナウイルスのまん延であちこちに設置された検温カメラをほとんどの人が、一度は使ったことがあるだろう。このカメラから個人情報が漏えいするという事件が発生した▼検温のために顔を向けたこのカメラが、実はこっそりと写真を撮影していたのだ。そして、使わなくなり転売されたものから顔写真や訪れた日時などの情報が、外部へ漏れた▼そもそも検温カメラは体温を測ることが目的で、顔写真を残す必要はないはずだ。個人情報を守るための「プライバシー・バイ・デザイン」の観念が抜け落ちた結果だろう▼世間では、デジタルトランスフォーメーションが積極的に進められ、ITを活用した新サービスやシステムの導入が行われている。企画や設計段階から利用者のプライバシー保護をあらゆる側面で検討し、事前に対策を組み込む考え方の「プライバシー・バイ・デザイン」のコンセプトを取り入れることは必須条件だ▼検温カメラの製造元によっては、画像削除の手段のない製品も存在するという。新型コロナウイルス感染症が5類に移行したからか、町で検温カメラを見る機会が減った▼役所や病院、教育機関、商業施設などさまざまな場所でわたしたちの個人情報を記録してきたカメラ。これらは、どこへ行ってしまったのだろうか。(立松聖久)

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