八重山毎日新聞社

　センカクツツジが開花した。昨年3月に苗をもらい、自宅のベランダで育ててきた。三つのつぼみから薄紫色の花が咲いた▼苗は取材先で頂いたもの。植物を育てたことはなかったが、絶滅危惧種を枯らせるわけにもいくまい。2～3日に1回のペースで水をやり、教わったとおりに手入れした▼成長すると、どうしても枝が横に伸びるため、鉢の外に出ないよう曲げる。食パンの袋についている針金のようなビニールタイがあると便利。何本も使って枝を固定する。家を何日か空ける場合は、鉢の下に食器皿をしいて水をためた▼手間ひまかけて花を咲かせてみると、たしかに感慨深いものがある。でもよくみると、花が正面を向いていない。どこにつぼみがつくのか、考えて枝を曲げるべきだったのだろうか（いい方法があるのでしょうか）▼たぶん、あと数日たつと花はすべて散る。そうなると来年の開花に向けての準備が始まる。次は少し大きめの鉢に移し替えよう。土を追加しながら根が張るのを待って肥料をかける。肥料はなんでもいいようだが、何度も追加して入れると葉っぱだけ成長するらしい▼花は開花に一年、人は石の上にも三年。各地で入学式や入社式を迎え、新生活が始まった。やりたいことがみつかったら、じっくりチャレンジを。（玉津盛昭）