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1977年3月15日にカンムリワシが国の…

 1977年3月15日にカンムリワシが国の特別天然記念物に指定された。52年以降の本紙を調べてみると、初めてカンムリワシが紙面に登場するのは72年4月1日。1面トップで文化財保護審議会が文部省(現・文部科学省)へ答申したと報じている▼同月11日の不連続線でも触れられているほか、同年12月16日付の紙面では「石垣島にカンムリワシ」の3段見出しで「絶滅したと見られていたカンムリワシが浦田原で見つかった」と報じている▼今では移動中の車内からも電柱に止まるカンムリワシを見つけることができる。個体数が増えて見つけやすくなったのか、それとも開発で住む場所を奪われ、仕方なく人目に付く場所に現れるのか▼カンムリワシは八重山を代表する民謡「鷲ぬ鳥節」に登場するほか、団体名などにもよく使われる。具志堅用高さんのニックネームもカンムリワシだ▼石垣市の公式マスコット「ぱいーぐる」は於茂登岳で誕生し、遊び場はカラ岳周辺だそうだが、どちらも人間の営みにより削られてしまった▼2022年3月にはカンムリワシの交通事故が頻発し、環境省などは非常事態宣言を発出した。開発による影響や交通事故などが生息を脅かす。市民に親しまれるカンムリワシ。再び「絶滅」の憂き目に遭わぬことを願うばかりだ。(立松聖久)

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