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嫌なものは嫌と言っていい。そんな当た…

 嫌なものは嫌と言っていい。そんな当たり前の民意が政治を動かしていくさまを見る思いがする。うるま市石川の旧ゴルフ場跡地への陸上自衛隊訓練場計画である▼「寝耳に水」の計画が明らかになったのは昨年末のこと。保革を超えた反対運動はまたたく間に広がり、隣接する旭区をはじめ石川地区自治会長会、全市63自治会が次々立ち上がった▼政治側は玉城県知事が国に白紙撤回を要求したのをはじめ、自民党県連、1日には中村うるま市長がそれぞれ白紙撤回に踏み切った。予定地に近接する住民らの切実な思いに一丸で寄り添う▼もちろん、自民党県連には6月の県議選を、うるま市長には来年の市長選を見据えた思惑との見方もあり「一枚岩」ではない。それでもなお白紙撤回で一致した意義は大きい。ただ、防衛省は計画を断念しておらず、今後の展開は見通せないのが現実▼住民投票の機会を奪われ、石垣駐屯地が開設されて1年。市民の暮らしに日々、防衛が入り込む。島々は政治リーダーたちの政治判断優先の地域と化していないか。民意は委縮していないか▼不安や疑念の残る空港・港湾の軍民共用に日米共同利用、石垣訓練場の拡張計画。われらは石川をどう受け止め、嫌なものを嫌と言う政治環境をどうつくるか。黙していては始まらない。(慶田盛伸)

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