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沖縄青少年科学作品展をざっとみた。高校生は…

 沖縄青少年科学作品展をざっとみた。高校生は「業者が書いているのか」と思うほど内容が本格的だった。一方、小学生は日常生活の発見を素材にしていて分かりやすい▼例えば「糸でんわ大じっけん」。スマートフォンの代わりに糸電話で祖母とどこまで話せるか調べている。糸の種類をたこ糸、麻ひも、ピアノ線、針金に変え、何㍍まで聞こえるか測定した▼「音の世界を探ろう」という研究ではバイオリンを習っている小学生が、4本の弦で違う音が鳴る理由を考えた。いずれの研究も、音の大きさを計測器で測った▼「科学はおもしろいよ。皆もやろう」と教師みたいに言うつもりはない。「科学」とか名前からして難しそう。せっかくなので「科」とは何か考えてみよう▼漢字学者の白川静さん(「常用字解」)によると「科」は、禾(か)と斗を組み合わせた漢字。禾は穀類で、斗は容量をはかる量器。ますなどで穀物の量をはかることを科という。品定めするために等級を定める、規定を定めることも科となる▼研究は動機、目的、準備、実験方法、結果、まとめで構成される。はかる意味のある「科」は実験方法に含まれることだろう。時間を計る、距離を測る、重さを量る。疑問を持ったら仮説を立てて、はかって調べる。これが科学の第一歩。(玉津盛昭)

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