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祖先を訪ね、石垣島へ ブラジルから日系二世・平敷さん一家

自身のルーツなどをまとめた本や資料を片手に博物館の学芸員と語り合うゼンシさん=12日午前、石垣市立八重山博物館

自身のルーツなどをまとめた本や資料を片手に博物館の学芸員と語り合うゼンシさん=12日午前、石垣市立八重山博物館

八重山博物館を訪れたゼンシ・ヘシキさん(中央)とその家族=12日午前

ゼンシさんが50年かけて調べ上げた著作には、家紋に関する記載がある

 ブラジル在住の日系二世、ゼンシ・ヘシキさん(87)ファミリーが12日午前、祖先や一家のルーツを訪ねて石垣島に来島した。クルーズ船「MSC BELLISSIMA」に乗船し、同日午前、目的地の石垣市立八重山博物館へ。祖先が石垣島にいたというのが事実かどうかや、家系図と家紋の所在などについて探った。

 ゼンシさんは、1970年頃から50年以上にわたって家系図について調べおり、2021年には家族の来歴などについてまとめた自伝を発表。「ルーツやアイデンティティーを知りたい」一心で、医学教授の仕事の合間に丹念に調べ上げた。

 それによると、平敷家の家紋が八重山博物館にあるという記録があり、手がかりを探るべく八重山博物館を訪れた。学芸員との話から、同博物館ではどの資料だか分からず探すのは困難だが、那覇市の歴史博物館には「平敷善~」に関する家系図があることが判明した。

 ゼンシさんは、ブラジル生まれ。父の平敷善二郎さんが、1923年にうるま市の浜比嘉島からブラジルへ移民として渡った。ゼンシさんによると、1590年の「ゼンボウ」さんから、1825年の「ゼンフク」さんまでは平敷家が石垣島にいたとの情報があり、「事実かどうか確かめたい」と話す。

 今回は、シルヴィア・ヘジナ・アキコ・ヘシキさん(56)、ホザナ・エミコ・ヘシキさん(53)、ルイス・アレシャンダレ・ゼンシ・ヘシキさん(49)、サムエル・ゼンホ・ヘシキ・ウィンターさん(13)、ウィリアム・ゼンコ・ヘシキ・トーマスさん(11)と、子ども・孫と共に計6人で来日。

 「子どもや孫たちにルーツのある日本のことを知ってほしい」とのゼンシさんの強い要望で実現。今月4日に東京に到着し、クルーズ船で7日に台湾へ渡ってから石垣島へ来た。

 ゼンシさんは3回目の来日だが、子どもや孫は初めて。「連れてこられてよかった」(ゼンシさん)とほほえむ。

 孫のサムエルさんは琉球太鼓を習っているといい、「生の琉球祭り太鼓を見てみたい」と目を輝かせる。

 一家は、13日に沖縄本島で過ごし、大阪や京都を観光して19日にブラジルへ戻る予定。

  • タグ: ブラジルゼンシ・ヘシキルーツ
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