八重山毎日新聞社

　先日、行われた中学校1・2年生軟式野球八重山地区大会は、石垣第二中学校が優勝して県大会出場権を獲得した。10月7日開幕する県大会で優勝を目指してほしい▼ところが、その背景で、各校の部員不足が深刻化しているようだ。同大会で、合同チームは石垣第二の決勝の相手となった大原・船浦に加え、大浜・白保。生徒数が少ない離島校は、致し方ないが、これまで単独校でチーム編成してきた大浜、白保までとは…▼それだけではない、優勝した石垣第二でさえ、来年以降、単独チーム編成が危ぶまれているという。いったい、八重山の野球界に何が起こっているのだろうか▼かつて、野球といえば、子どもたちのスポーツの中心だった。そこからバレーボール、バスケ、そしてサッカーと多種多様な競技が選択できるようになった▼選択肢が増えたことで子どもたちが各競技に分散し、野球を選択する子どもが減っているのだろう。まして、中学に進み、より専門的で競技レベルも上がる中、中学から経験の無いスポーツを目指す子どもは多くないだろう▼今年、野球はＷＢＣでの優勝に始まりメジャーでの大谷など日本人選手の活躍などもあり、盛り上がっている。郡内の軟式野球も盛んだ。その足元でおこっている子どもたちの野球離れは寂しい限り。（下野宏一）