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於茂登岳、526㍍。いわずと知れた沖縄県…

 於茂登岳、526㍍。いわずと知れた沖縄県最高峰で、「新・日本百名山」にも選定された、市民が誇りとする名峰である▼古く「大本岳」と呼ばれ、この島に生きる人々の命と暮らしを支える水、農業用水をもたらす霊峰として敬われてきた。名蔵ダムの北方、山ふところに水元の神を祀る小さな祠が鎮座している。その神域に近づくだけで、全身総毛立ちになる。まさに「なにごとのおわしますかは知らねども」の心境で、それ以上立ち入ってはいけない思いを実感した。ゆえに大本山崇(たか)びなのだろう▼西表石垣国立公園に含まれ、石垣島の多様な自然環境、生態系を支える大本でもある。市の自然保護条例の保護地区に指定され、動植物の採取が禁じられている▼山容は優美、なだらかな稜線が美しく1997年、川平湾とともに国指定名勝に指定されている。個人的には名蔵御嶽近辺からの山容の眺めがお気に入りである。人それぞれおありだろう▼一方で、その山頂からの眺望はどうか。東西に連なる於茂登山系にはばまれて、残念ながら360度の大パノラマはのぞめない▼その山頂に石垣市が展望台を造るという。観光振興の位置づけか、先の6月市議会一般質問で「前向き」答弁があった。果たして市民の要望があるのか、意見は分かれる。(慶田盛伸)

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