八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

専門家というのは、恐ろしいことを平気

 専門家というのは、恐ろしいことを平気な顔でおっしゃる。日本青年会議所沖縄地区八重山大会国防セミナーのことである。講師の大学教授は、台湾有事のさいの島々の国民保護計画について、「基本は島内避難」と提起したという▼沖縄県と八重山三市町の計画は、船舶と航空機を使った九州への「島外避難」。真逆である。ことはそれほど急を要するということか。仮想敵国が住民全員避難が完了するまで待つのも考えにくいが、あらゆる事態の想定が必要になるのかも▼島内で5万人を収容する施設があるわけもなく、いったいどこへ逃げ、身を隠すのか。食料はどうする。まるで沖縄戦の様相を呈することにならないか▼そもそも陸自水陸機動団の訓練は「離島奪還訓練」。いったん敵に占領された島々を奪い返すという。住民が島にいることは想定されていない▼与那国町は新庁舎をシェルター機能を有する総合庁舎に整備する考えで政府に要請している。いったい何人の人々が避難できるだろうか。どれだけ整備すれば間に合うか。自民党の議員連盟は先島諸島の公共施設へのシェルター整備を岸田首相に提言した▼どのニュースにも不安を覚える。新港地区で空をにらむPAC3。海風にさらされ、塩害で赤さびふかないか。誤作動しないか。それも不安だ。(慶田盛伸)

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム