季節工員新宿舎が完成 波照間製糖、規模・機能を拡充
- 2023年05月24日
- 社会・経済
操業終了後は一般利用可
【波照間】波照間製糖工場の季節工員が利用する宿舎「ふるま寮」の竣工式とセレモニーが23日に行われ、参加した事業関係者ら約25人が完成を祝った。従来の宿舎から規模・機能を拡充し、完全個室の59部屋を確保。製糖期以外には一般利用が可能な「地域活性化宿泊施設」となっていることから、有効的な利活用を期待する声があがる。
建物は鉄骨造平屋建てで面積は962平方㍍。工場南側に建設された。従来の約2倍となる部屋数で国が進める働き方改革に伴う3交代制に対応できる規模となっており、男性部屋50室、女性部屋9室のほか、食堂、洗面室、洗濯室、シャワー室を完備。感染症罹患者用の静養室も設けた。
12月からの製糖期に合わせ利用が始まる見通し。波照間製糖㈱が指定管理を行う予定。
式典で横目剛弥農林水産課長は「工員の受け入れ体制確立と地域活性化に資する二面性のある施設となる。安定的な操業運営と波照間島の経済活性化に大いに期待する」と前泊正人町長のあいさつを代読した。
式典終了後、波照間製糖㈱の西村憲代表取締役社長は「3交代制に移行するための部屋数を確保してもらった。町に感謝したい」と述べ「離島の離島で人材確保が課題となるが、新築、完全個室になったことでPRしやすい。あらゆる媒体で募集を呼び掛けていきたい」と効果に期待した。
総事業費は8億6130万円(税込み)で、内閣府の「沖縄製糖業体制強化対策事業」を活用。補助額は6億3493万円(8割)で、残り2割は町が負担した。
今回の完成で西表、小浜と合わせ、町内全ての製糖関係宿舎整備が完了した。
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