60年ぶりに神歌を再現 宮良古謡保存会
- 2007年02月23日
- 芸能・文化
「牧祝アヨー」を保存記録
宮良古謡保存会(東宏信会長)は、県文化振興会が取り組んでいる古謡保存記録事業で、宮良地区に伝わる古い神歌「牧祝」アヨーを60年余ぶりに再現した。東会長によると、牛馬の繁殖や生産の向上を願いうたう内容で、戦時中に牛馬が徴集されて地域共同の宮良牧場が廃牧になったのを機に途絶えていた。
東会長によると、1942-1943年ころまでは行われていた。旧暦の2月と9月に行う牧祝があり、2月は「繁盛の月」、9月は「生産の月」として、それぞれ牛馬の出産、食料や農耕などの生産を願ったという。東会長は10歳のころ、祖父に連れられて参加したことがある。
東会長は「歌詞はあったが、音符がなかったのでどのように歌えばいいかわからなかったが、歌を録音した古いテープが発掘されたので、それをもとに練習した。祖父母ら先人は牛馬を養って私たちを育ててくれた。先人に恩返しができたような思いがし、とても喜んでいる」と話した。
保存会は16日、牧祝を含めたアヨー、ユンタ、ジラバなど7曲を収録してもらった。20日には集落近くの牧場で牛馬をバックにNHKの番組用に再現した。3月2日午後7時半の「沖縄潮流」で放映される。
関連するニュース
- 関連するニュースはありません。