ゲノミック検査費を補助
- 2025年03月13日
- 政治・行政
子牛の遺伝的能力評価
3月定例石垣市議会(我喜屋隆次議長)の一般質問3日目は12日、宮良操、大道夏代、井上美智子、田盛英伸の4氏が登壇した。市当局は新年度から畜産農家に対して、ゲノミック育種価への検査費補助を1頭あたり1万円、1補助対象あたり4頭を上限に実施予定。田盛氏がただした。井上氏の質問で「有事」を想定した住民避難において、市当局と内閣官房の認識に差異があることが判明した。
ゲノミック育種価は、子牛の遺伝的能力を示した数値について、これまでの遺伝的能力評価に用いられる血統情報と枝肉成績に加えてDNA型情報を利用することで、より正確度の高い評価値を得ることができる手法。宮良直好農林水産商工部長は「これにより農場に合った血統や市場で売れている血統、各農家の考える基準に付け加える形で、他の農家と差別化した独自の牛づくりや母牛改良が図られる」とした。
2月27日に石垣市の市民団体や沖縄選出国会野党議員団が政府に行った聞き取りで、内閣官房は「有事」を想定した住民避難時に自衛隊の部隊派遣と空港・港湾を利用するタイミングが重なった場合「どちらを優先するか確定できない」と住民避難の優先は約束しなかった。井上氏への答弁で富浜公雄防災危機管理課長は「県の図上訓練では住民避難を優先と考えている」と示した。住民避難を主導する機関で認識の違いが浮き彫りになった。
国民保護関連は宮良氏が畜産農家や家畜への対応について追及。棚原長武総務部長は家畜の船舶避難を考えていたが、頭数の多さもあり「全ての家畜を船舶避難させることは困難と認識。国や県の取り扱いに関する基本的な考え方を踏まえ令和7年度より課題の整理等を行う」と難しさをにじませた。損害の補償については、武力攻撃終了後に政令で定めるため、懸念の解消には至っていない。
大道氏は、石垣市文化会館内の青少年センター移転について言及。今年度末で閉園する市立まきらこども園=真喜良=に移る計画のため「職員も利用する子どもたちも、場所が遠くなったりするので反対していた」と場所の再考を求めた。
同センターには、不登校の児童生徒が通っている。﨑山晃教育長は「利用者44人のうち保護者送迎の子が25人、常時通っている子が約15人。徒歩は6人、自転車4人、バス4人。宮良と白保からバスで通っている子もいるが、そこはあらゆる支援が考えられる。今後は学校区の中で教育支援センターをつくって支援員を配置して対応することも考えている。施設を有効活用して子どもたちのニーズに応えていきたい」と理解を求めた。
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