西表島で野良猫見つかる FIVの感染も判明
- 2025年03月08日
- 地域・教育
西表島で2022年3月1日に2頭が保護されたのを最後に見つかっていなかった野良猫が2月1日、約3年ぶりに確認された。猫免疫不全ウイルス(猫エイズ・FIV)に感染していることも判明し、同島で野良猫からFIVが検出されるのは15年以来となる。保護された野良猫は石垣島で八重山保健所が去勢手術をしたネコと同じ個体の可能性が高く、関係者は「何らかの形で上陸した。西表島に侵入させない取り組みが必要だ」と危機感を募らせる。
竹富町では、西表島のイリオモテヤマネコを守り、不幸な野良猫をなくそうと04年から環境省などが野良猫保護収容事業を展開。12年から町が引き継ぐ形で継続している。
同町は、21年から西表島を対象に猫飼養条例を施行。22年からは同条例を町全体に拡大し、マイクロチップを用いた飼い猫の登録が全ての島で義務となっている。
同島で行われている保護収容事業で捕獲した500頭以上の野良猫は病死などを除き、島外で400頭が新しい飼い主の元に引き取られるなど成果を収めている。FIVや猫白血病ウイルス(FeLV)に感染したネコも10年間、確認されずクリーンな状態が保たれていた。
今回見つかった野良猫は、白黒の体毛のオス成獣。1月31日に大原の住民から町に「1月29日ごろから見慣れないネコがいる」と通報があり、2月1日にNPO法人どうぶつたちの病院の獣医師により保護収容された。
検査の結果、FIVに感染していることが発覚したほか、マイクロチップが埋め込まれておらず、同町の猫飼養条例で義務付けられている飼養登録もされていなかった。
八重山獣医師会の協力を得てTNR事業(野良猫の去勢・不妊)を行う石垣市環境課と県八重山保健所に照会したところ、昨年12月に保健所が南ぬ浜町で捕獲し、去勢手術を実施したネコの疑いが濃厚となった。南ぬ浜町のバージ船が接岸する付近には複数の野良猫が確認されており、資材に紛れて仲間港から西表島に上陸したと見られている。
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