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漂着問題ごみ考える

海洋ごみが発生する原因や対策などについてゲームを通して楽しく学んだ児童ら=6日午前、石垣小学校

海洋ごみが発生する原因や対策などについてゲームを通して楽しく学んだ児童ら=6日午前、石垣小学校

講師を務めた石垣市出身の松原英孝さん=6日午前、石垣小学校

全日本空輸 石垣小で特設授業開催

 全日本空輸(ANA)による特設授業が6日、石垣小学校(真玉橋真由美校長)で開催された。講師は同校出身でANAの整備部門に従事する松原英孝さんが務め、海洋漂着ごみについて考える講義を行った。参加した5年生約60人は、海洋ごみの現状や生態系・人間社会への影響を学び、環境保全に対する理解を深めた。

 松原さんは日本大学航空宇宙工学科卒業後、ANAに入社。整備部門に配属された。生まれ故郷の石垣島に帰省した際、海洋漂着ごみに課題を感じ、海洋ごみについての調査や全国のごみ拾い活動に参加。社内の新規事業提案制度を通じて「海洋漂着ゴミアップサイクル製品化事業」も採択された。

 講義では、35年前のごみのない石垣島の海辺の動画を児童らに見せながら「子どもたちにも同じような風景を見てほしいと思い活動を始めた」と説明。世界の海には年間800万㌧のプラスチックごみが流れ出し、2015年時点で海に残存するプラゴミは1億5000万㌧もあると紹介した。

 石垣島にも1年間で推定70万㌧のごみが流れ着くことやごみは町から発生していること、風と海流に乗ってごみが流れ着く仕組みなども解説。「日本のごみが流れ着く太平洋ベルトでは、8万㌧のうち3割が日本からのごみだ」と強調。「気が付かないところで私たちも加害者になっている可能性がある。海ごみについて考える仲間になってほしい」と訴えた。

 講義の後は、松原さんが考案したゲームを使って海洋ごみが発生する原因と海洋汚染を少しでも食い止める対策について楽しく学んだ。

 駒林笑帆さん(11)は「小さなごみが、魚など海の生き物に影響を与えていることが分かった。日本からのごみも太平洋にたくさん流れていることを知ったので、ごみを捨てないように周りの人にも伝えたい」と話した。

  • タグ: 特設授業ANA
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