八重山病院での人工関節手術が400例を…
- 2025年03月07日
- 不連続線
八重山病院での人工関節手術が400例を達成した。(本紙6日付)これは400人の人生が変わった瞬間を意味する。医療の力により、痛みから解放され、再び一歩を踏み出せるようになった患者は「歩けるようになって涙が出るほど感動した」と話す▼筆者は頸部脊柱管狭窄症で苦しみ、2年前、神経が通る首の骨を削り、ボルト4本を打ち込む手術をした。あの痛みが執刀医の卓越した手業によって消え去った。妻は「まるで別人のように明るくなった」と笑う。痛みから解放されることがどれほど人生を変えるのか。驚きをもって知った▼もう一つ驚いたのが総額250万円超の医療費だ。3割負担でも75万円だったが「高額療養費制度」で負担は大幅に軽減された。制度のおかげで経済的な不安を覚えることなく治療に専念できた▼今、国会ではこの制度を巡る議論が熱を帯びている。政府は負担額を増やそうとしているが、これは国民の命と尊厳を脅かす問題だ。命に関わる病と闘う人にとって、その影響は計り知れない▼救える命、取り戻せる生活のために全力を尽くす医療関係者たちからも疑問の声が上がる▼国の役割は国民の命と生活を守ることだ。医療費負担を増やすことは、その根本的な約束を破ることに等しい。受け入れることなど到底できない。(立松聖久)
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