島の伝統芸能 盛り上げよう
- 2025年03月05日
- 地域・教育
資源化と継承プロジェクト計画
伝統芸能を観光資源とするハワイでの県主催2024年度高校生伝統芸能分野海外就業体験事業に参加した八重山高校郷土芸能部の藤原礼さん(2年)と前原心愛さん(1年)、山本心花さん(1年)の3人が、同事業での気づきから伝統芸能の観光資源化と伝統文化の継承を目的とする活動プロジェクト「yuinchu(ゆいんちゅ)」をまとめ、市役所で4日、中山義隆市長と﨑山晃教育長に報告し、実践に向けた支援を要請した。
同事業には県内高校生16人が参加、2月6日から9泊11日間の日程でハワイに滞在した。
藤原さんら3人は▽子どもから大人まで伝統文化に対する誇りがあり、日常に溶け込んでいる▽公立学校でハワイ語の授業があり、ハワイ語が日常生活で浸透し、継承されている▽伝統芸能の知識が豊富で、歴史背景や振り付けの意味も理解している―ことに気づき、伝統芸能に対する意識が変わった。
こうした体験から「派遣事業を通して得た気づきを、生まれ育った石垣島で生かしたい。私たち3人で小さくともはじめの一歩にしたい」と活動を企画。結いの心をコンセプトに「結人として伝統芸能と人々、場所、心を結んでいきたい」としてワークショップや演舞イベント、本島での演舞を計画する。
具体的には保育所や小学校で伝統芸能を身近に感じてもらう機会づくり、観光客への演舞披露と芸能体験の共有、高校生が芸能を広めたいと思っていることをPRする本島でのイベント参加など。
藤原さんは「自分たちが小さかったころは島の芸能や歴史、文化、島言葉についてまったく知らなかったが、ハワイでは小学生でも多くの知識を持っていたことに衝撃を受けるとともに恥ずかしく思った」と振り返り、「ゆいんちゅの活動を通して子どもたちに民謡の歌詞の意味や衣装の意味などを含め伝統芸能を教えていきたい。私たちにはやる気がある」と決意を示し、全員で「島の芸能を盛り上げていきましょう」と呼びかけた。
中山義隆市長は「ぜひ応援したい」と約束、﨑山教育長も「派遣事業を通して皆さんが伝統芸能の大切さを深く知ることができたことはすばらしい。ゆいんちゅの活動もすばらしく、市長とともに後押ししていきたい」と歓迎した。
関連するニュース
- 石垣島の山の魅力発信 八重高生2人がパンフ作成 2024/02/07
- 玉城さん(八商工3年)全国1位 高校生中国語スピーチコン 2022/02/23
- 高校生、医療に理解深める 2016/05/22
- 「おにぎり」きょうから販売 高校生考案のヘルシーメニュー 2015/02/13