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毎朝10時と午後3時の2回、防災無線から…

 毎朝10時と午後3時の2回、防災無線から八重山警察署の広報が聞こえてくる。県内でも多発する特殊詐欺への注意呼びかけである▼当初こそ聞き慣れない「八重山署からの~」アナウンスにドキリとして耳をそばだてたが、こうも連日だと聞き慣れて防犯効果が薄れないだろうか。人は「馬耳東風」になりやすい▼石垣市役所のLINE広報も日々創意工夫が必要かもしれない。即時性や効率性に定評があるが、何しろ情報量がすごい。1日あたり多い時で20件前後か、役所の各部課が競うかのごとくお知らせが届く▼市民はこの中から自分に必要な情報を選べばいいシステム。ただ、スマホ画面越しの情報を指先でスクロールしつつ、時に件数の多さゆえに見なくなる人もあるのではないか。そうなっては逆効果になりかねない▼一方で、スマホを持たない高齢者世代に必要な市政情報をどう届けるか、世代間格差に目配りのきいた細やかな対応が求められる。月1回発行の広報紙は、紙媒体の特性を生かした活用法があるのでは▼夕暮れのまちから長包メロディーが聞こえなくなって久しい。家庭のぬくもりを思わせ、児童生徒に帰宅を促した。私たちの暮らしは平成に比べてさえあわただしい。あの「えんどうの花」を聴きたい。市民の耳に親しむことうけあいである。(慶田盛伸)

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