住む人が居ないと住宅は時とともに朽ちてゆく…
- 2025年01月19日
- 不連続線
住む人が居ないと住宅は時とともに朽ちてゆく。庭も手入れが行き届かないとあっという間に荒れ果て目も当てられなくなる。亜熱帯の草木の繁茂は半端でなく見る見る家屋敷をジャングルも同然にしてしまう▼石垣島北部地域に吉野という集落跡がある。住人が転出して半世紀余。無人になったコンクリート住宅がつる性植物や木々に絡まれた様子が道路から垣間見える▼島には人が住まなくなったため庭の草木と鳥が介在した植物が旺盛に茂り家屋を覆い立ち入れない程荒れた屋敷が増えた。小さな台風でも倒壊するではないかと思えるあばら家もある。庭の木が道路上に低く垂れ下がり、車の往来に支障をきたしそうな箇所も。ハブの生息も確認されていて、隣家の玄関口で、時々小さなハブが出没して怖いとの声も▼役所に対策をお願いしても地権者が動かないことにはどうしようもないという▼市街地では瓦ぶきの旧家で門扉が閉め切られ庭が荒れはてたままの所が散見できる。国道郊外沿いには宿泊施設として開所した建物が借り手のないまま雑木に覆い隠されそうになっている▼これは、よそ事ではない。むき出しの土を嫌がる人が増えてきた昨今、緑と花を増やしてきたわが家も子どもたちが素直に相続、手入れしてくれないと先どうなるのだろう。(仲間清隆)
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