全国の凧、高々と 石垣島凧あげ交流会
- 2024年07月01日
- 地域・教育
2024第22回石垣島凧あげ交流会(同実行委員会主催)が6月30日、南ぬ浜町人工ビーチで行われた。全国各地の凧が、海から吹き寄せる南寄りの季節風「夏至南風」(カーチバイ)を受け、高々と大空に舞った。能登半島地震の早期復興への願いを込めた。(3面に写真特集)
全国の凧愛好家が一堂に会し、凧文化の伝承・発展と青少年の健全育成を図ることを目的に開催されており、今回は八重山凧愛好会(金城珍章会長)のほか東京、長崎、稚内、石川、大分、鹿児島など島外から約35人が来島した。
鹿児島凧の会の坂上治比己会長は、若い会員が凧布(2×1・5㍍)を使って製作した応援幕を持参。29日の前夜祭で出席者にメッセージを書き込んでもらい、石川県から訪れた内灘砂丘凧の会顧問の喜多健一さん(80)に託した。喜多さんは「凧にして輪島市の朝市の玄関に飾りたい」と感謝した。
交流会は午前9時から開会セレモニーを行った後、自由に凧をあげた。この日は10㍍以上の最大瞬間風速が吹くコンディション。長崎県愛のまち剣舞筝支部の大石初藤さん(88)と栄美子さん(87)は、唸り音を出す剣舞筝を舞わせ、初藤さんは「よく鳴っている。皆さんに喜んでもらえるとうれしい」と話し、栄美子さんも「今日の風はいいくらい」と満足そう。
大分県豊の国凧の会の川上利久さん(80)・雅子さん(79)は約3㍍の骨なしの袋状袖凧で参加。雅子さんが作り、利久さんは糸目を調整。製作に1年以上かかったという凧があがると、「石垣島の青空にあがって最高」と喜んだ。
約20年にわたって回転凧を研究するローター凧研究会の永由辰春さん(76)は「空中に浮かべるには相当工夫しなければならない。そこが魅力」と語る。複雑で精巧な6枚の丸い凧を空中で回転させると、周囲から「すごい」と絶賛の声が上がった。
日本凧の会足立支部は、空から菓子をプレゼントする「キャンディードロップ」を今回初めて実施。武田晃男さん(52)は「子どもたちが喜んでくれたのがうれしい」と笑顔をみせた。
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