修学旅行生を分散対応 最盛期受け入れ、業界工夫
- 2023年11月09日
- 社会・経済
石垣市や竹富町で県外から訪れる高校生の教育(修学)旅行が最盛期を迎えている。八重山ビジターズビューロー(YVB)によると、11月は38校の来訪を予定。一方、受け入れ側は人手不足に伴い、複数の体験型ツアーを用意し、生徒を分散させて課題に取り組んでいる。
6日午後、関西大倉高校=大阪府=の2年生約470人が4便に分かれて南ぬ島石垣空港に到着した。
㈱日本旅行の旅客受け入れを行っている地元の日重会(久場島清俊会長、会員23社)が横断幕を広げて歓迎。生徒らはワクワクした表情を浮かべながら、移動のため観光バスに乗車した。
同校は10年以上も教育旅行で八重山を訪れている。今回は3泊4日の日程で石垣島や竹富町の島々を回る。引率する中阪益之教頭は「修学旅行を通して普段味わえない経験ができるので石垣島は魅力的」と絶賛。
23年度、教育旅行で八重山を訪れる学校は126校2万2331人を見込む。ピークを迎え10月は19校、11月38校となっている。北海道から九州まで全国の高校から予約があり、受け入れ側は課題のひとつに観光バスの運転手など人手不足を挙げている。
地元ツアー会社は、オーバーツーリズム対策も兼ねて学生約470人を複数のグループに振り分けし、西表島、黒島、竹富島などに分散する旅行プランを案内している。関係者は「観光による自然や地域への負荷を減らしつつ、西表島では確保できる観光バスの台数に合わせて人数を振り分けている」と対応策を説明した。
石垣市内でも運転手が足りず、三つの観光バス会社が運行して生徒を移動させた。久場島会長は「修学旅行の予約は1年、2年前から入りキャンセルもないので、一般の団体旅行やクルーズ船客に比べて固い。満足度を落とさないよう工夫しながらサービスを維持していきたい」と話した。
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