高齢者大学スタート 新たに1年生30人入学
- 2023年06月04日
- 地域・教育
2023年度石垣市高齢者大学(市教育委員会主催)の入学式と第1・2回講座が3日、石垣市役所コミュニティルームであり、新たに1年生30人が入学した。今年度も10回の講座を計画しており、9月には世界最高齢のアプリ開発者として有名な若宮正子さん(88)が講義する。子どもなどを招いた「家族参観日」なども予定している。
同大学は、65歳以上の高齢者の生涯学習推進と生きがいづくりを図ることなどを目的に開催。この日は学長の﨑山晃教育長の入学認定講話と漢那憲宜医師による健康講話が行われた。
﨑山学長は情報活用をテーマに講話。新たな社会システムである「Sоciety5・0」についてIoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットの4つの技術が活用されていると紹介。「どういう機能があるのかをまず知ることで、上手に活用できるようになる」と述べた。
また、自分がこれまでの経験で身に付けてきたスキルを整理する「アンラーニング」の概念も説明。作家の五木寛之さんの言葉を引用しながら、今盛んに叫ばれている「リスキリング(学び直し)」とは逆に自分の経験をリセットすることも成長につながると説いた。
精神科医の和田秀樹さんの著書にある「幸齢者」のことばを紹介。「学ぼうとする人たちはみんな幸齢者。楽しみながらプログラムを消化してもらい、いろんな地域から来た人たちが交流し合って大学に取り組んでもらえたら」とエールを送った。
1年生の多宇恵子さん(73)=白保=は「知らない話をたくさん聞けて良かった。いろいろチャレンジしてみて、たくさん勉強したい」と目を輝かせた。
次回は、7月1日に陶芸「石垣島の炎の芸術」を平得公民館で開催する予定。9月にはプログラマーの若宮正子さんが「老いてこそデジタルでしょ!」との題目で講演。10月は、JAZZ歌手の斉藤梯子さんによる「音楽に生かされて」などを予定している。
今年度は卒業生によるОB会の活動もスタート。毎週月・水・土曜日にそれぞれ硬式テニス、絵手紙、詩吟の部活動を開催する。入学式では受け付けボランティアや部活動の勧誘などを行った。
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