波照間にマラリア慰霊碑 来夏完成目指す
竹富町と連携
忘勿石之碑修復・波照間島戦争マラリア犠牲者戦没者慰霊之碑建立期成会(内原勲会長)は8日午前、竹富町役場を訪れ、波照間島に建立予定の慰霊碑について前泊正人町長、担当課長らと意見を交わした。同会は来年夏ごろの完成を目指し、町と連携しながら用地取得など各種作業を進めていく。
期成会は西表南風見田海岸の「忘勿石之碑」修復と波照間島での慰霊碑建立に向け2020年に発足。「忘勿石之碑」についてはことし8月に修復工事が完了した。
現在、波照間島の学童慰霊碑西側にマラリア犠牲者552人と戦没者41人を祀る「波照間島戦争マラリア犠牲者戦没者慰霊之碑」、「戦争家畜殺生之碑」、「ソテツ感謝之碑」の建立を予定。製糖期が終わる5月着工、夏ごろ完成をめどに準備を進めている。
内原会長ら4人は8日、危険性除去の観点から敷地に隣接する用水路のふた設置を前泊町長へ要請。協議の結果、ふたではなく敷地と用水路との境界にフェンスを設置し、安全を確保する方向性でまとまった。予算は期成会でまかなえるか検討していく。
また同会は建立場所を学童慰霊碑西側とする理由について「東側では波照間小中学校の学童慰霊祭を行うスペースが十分に確保できない」などと説明。建立後は保存会(仮称)を立ち上げ、両碑の保存・継承を図っていく考えも示した。
内原会長は「慰霊碑は平和学習にも活用でき、恒久平和のための指針になる」とし、建立への協力を呼びかけた。
前泊町長は「歴史的なできごとを伝えていく場所。町としても安全性確保や建立のあり方などについて協議を進めていけたら」と応えた。
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