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6月30日に亡くなった石垣金星さんのことを…

 6月30日に亡くなった石垣金星さんのことを「西表島の原住民」と呼ぶ人がいた。時にさげすみのニュアンスを伴う「原住民」である▼金星さんも交流していた台湾の先住民族は、政府による公称として「原住民族」と表記される。「本来台湾に住んでいる民族」ということだ▼「原種」、「原産地」といった言葉から分かるように、「原」という文字は「本来の」という意味を持つ。「本来の」西表島の人だから、金星さんは「原住民」と呼ばれたのだろう。もちろん、敬意を込めて▼金星さんは2000年に発表した約1万字の文章「西表島から島おこしを考える」のなかで西表のことを「人間が歩いていける範囲に自然の恵みのすべてがセットである島」と表現していた。島の染織のことは「西表の豊かな自然の恵みを生かした仕事」である(「地域開発」425号)▼SDGsという言葉が登場した時、金星さんはすでにその実践を積み重ねていた。島の恵みが奪われようとする時、いらだちをストレートに表すのが金星さんのその実践でもあった▼島の価値観を捨てず、「ヤマトゥ化」(本土化)をおいそれとは受け入れないポジティブな姿勢が「原住民」なのだと思う。金星さんの主張や風貌に、「ヤマトゥ」の私はたびたび居住まいを正された。合掌。(松田良孝)

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