歴史的瞬間に震えた 全日本自転車競技選手権ロードレース
- 2022年06月29日
- スポーツ

レース後、教え子の新城雄大選手と並び笑顔を見せる新城貞美さん(左)=26日、広島県中央森林公園(本人提供)

フィニッシュ後、レース展開など会話を交わす新城幸也選手(左)と新城雄大選手=26日、広島県中央森林公園(キナンレーシングチーム/福光俊介提供)
「一生忘れられないレースになった」―。大会史上最多となる3度目の王者に輝いた新城幸也選手の父・貞美さん(67)は、26日の全日本自転車競技選手権ロードレースを現地で見届けた。優勝を争った新城雄大選手(26)は八重農時代の教え子。日本最高峰の舞台で愛息子と愛弟子が日本一をかけて争う歴史的な瞬間に、全身が震えた。
一騎打ちの決着の瞬間はホームストレート残り200㍍。その位置で貞美さんは見守っていた。2人が目の前を通りすぎた直後に雄大選手が仕掛け、幸也選手が追う。横一線でフィニッシュ。誰が先にゴールしたのか分からない。幸也選手が両手を広げてガッツポーズする。「幸也が勝ったんだ」。
2人が目の前を並走して猛スピードで通り過ぎる瞬間。気持ちが高ぶった。足が震えた。正直、「複雑だった」だったが、同郷のワンツーフィニッシュに「最高にうれしかった」と感極まった。特に雄大選手の急成長を感じた。「過去一番の走りを見た。レース運び、アグレッシブさ、本当に強くなった」と目を細める。
八重農時代から「幸也さんに追いつきたい」を口癖に、ひたむきに努力する雄大選手の姿を間近で見守っていた。幸也選手が海外から帰省した際には雄大選手を自宅に呼び、食卓を囲んだ。
レース前、雄大選手に「頑張れよ」と声をかけた。雄大選手も「気持ちが入った。お世話になった貞美先生の目の前で幸也さんと戦えて良かった」と恩師に感謝。貞美さんは「雄大の頑張りに幸也も刺激を受けたと思う。雄大は最高の舞台で成長した姿を見せてくれた」と目を細め、夢を膨らませた。
「幸也は第2の故郷パリで走りたいと言っているし、雄大もまだ若く伸びしろだらけ。パリ五輪の日本代表でダブル新城が見たい」。
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