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3日後は「慰霊の日」である。沖縄戦は、

 3日後は「慰霊の日」である。沖縄戦は、その終結から77年目を迎える▼極限の状況に置かれた人びとの苦しみを、実体験とともに聞いた時のインパクトは大きい。一方で、衝撃を受け止めきれず、戦争体験に接することをためらう人もいる。戦争が起きた時、何が起きるのか。フィクションではないリアルさを伝えることは意義があるが、時として、それがかえって戦争を学ぶ、戦争から学ぶという行為を近寄りがたいものにしてしまう。難しいものだ▼台湾の台南市新営にある旧製糖工場には、防空壕(ごう)跡が今も残る(19日付本紙9面)。特異的なのは、それがレジャー施設の中にあるという点だ▼訪れた人たちは、かつてのシュガートレインに乗って風に吹かれたり、売店で冷たいものを楽しんだりする。そして、散策の途中で防空壕の存在に気付く。人によっては足を止めて説明板を眺め、そこで初めてかつての空襲を知る▼来る人すべてが空襲のことを知ることはない。戦争で何が起きたのかを感じ取る仕掛けとしては機能しうる▼3日後に「慰霊の日」が来る。台湾疎開の人たちは6月23日を迎えてもなお、終わらない戦争の中にいた。戦争の様相は多様で、想像の域をやすやすと超える。戦争の理解につながる入り口もまた、多様であっていい。(松田良孝)

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