小浜製糖宿舎が完成 竹富町民、郷友らも利用可
- 2022年05月18日
- 社会・経済
竹富町小浜製糖工場の季節労働者が利用する宿舎「とぅまーる」が完成し、17日に竣工式とセレモニーが行われた。従来使用していた民間の賃貸宿舎から規模を拡充し、40部屋を確保。糖業期以外には地域や町民らが利用できる地域活性化宿泊施設となっている。
建物は鉄骨造平屋建て。面積は733・5平方㍍で工場南側に建設された。男性部屋28室、女性部屋12室、最大40人が宿泊可能。食堂、洗濯室、シャワー室に加え、新型コロナウイルス感染者が出た場合などに備え、隔離部屋も用意している。
国が進める働き方改革に伴う3交代制にも対応できる規模となっており、年明けの製糖期に合わせ利用が始まる予定。また、非製糖期には地域から要望があれば町民や郷友者が活用できることから、地域活性化の側面でも期待されている。
式典で前泊正人町長は「工員受け入れと糖業期以外の地域活性化に資する2面性のある施設ができた。安定的な操業運営と小浜島の経済活性に大いに期待する」と述べ、「小浜は今期過去最高の増産となった。今後も一体となり生産振興に取り組んでいこう」と呼び掛けた。
式典終了後、豊見山孫令工場長は「見事な宿舎だ。これまでは手狭な相部屋だったが工員のプライベートも守られる」と喜び「希望者のなかには宿舎の条件などを見て決める方もいる。今後は優位に募集活動を進めていける」と効果に期待した。
総事業費は5億9180万円(税込み)。内閣府の沖縄製糖業体制強化対策事業を活用した。国庫補助は8割で残り2割を町が負担。小浜製糖工場が指定管理を行う予定。
また波照間島では今月から宿舎建設に着工、今年度末の完成を目指す。完成すれば町内全ての製糖関係宿舎整備が完了することになる。
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