西表環境保全に1000万円
- 2022年05月17日
- 社会・経済
(公財)イオン環境財団(岡田卓也理事長)は16日、世界自然遺産に登録された西表島の環境保全活動費として竹富町へ1000万円を寄付した。同日午後、町役場石垣庁舎で行われた会見で山本百合子専務理事は「(西表は)自然と人が共存・共栄できる新たな社会のモデルとなる。取り組みを世界へ発信したい」と期待を寄せた。
同財団は県内企業を中心に発足した「世界自然遺産推進共同企業体」に加盟し、登録に向け環境保全や地域振興など各種活動に協力してきた。昨年12月には国頭郡国頭村、大宜味村、東村へ各1000万円を寄付。3村ではサクラやイヌマキの植樹、軽石除去などの環境保全活動に活用されている。
今回の寄付金は「竹富町イリオモテヤマネコ保護基金」として活用され、▽西表島に生息する希少種の保全▽外来生物の駆除▽マングローブの植樹▽ビーチクリーン―などの環境保全活動が実施される。
会見で目録を贈呈した山本専務理事は「オーバーツーリズムなどたくさんの課題があるが、地域の皆さんと一緒に取り組みたい。自然と人が共存・共栄できる新たな社会のモデルとしてアジア、世界に発信できたら」と語った。
町は今回の活動の一環でアンダーパスの保全やロードキル対策のほか、持続可能な観光管理の推進、オーバーツーリズムによる自然環境の劣化対策、利用ルール、体制整備などに取り組んでいくとしている。
前泊正人町長は「町として自然環境の保全と観光利用の両立に向けた取り組みを進めている。今後さらに推進するためにも寄付金を大切に活用させていただきたい」と感謝した。
同財団は1990年に設立。県内では07年から那覇、糸満、宜野湾市などへ累計約3万7000本の植樹を行っている。
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