黒糖消費拡大に奮闘 JA八重山支店女性部

在庫を切らさないよう黒糖バターの製造に取り組むJAおきなわ八重山支店女性部の皆さん=10日午後、JAおきなわ八重山支店

一村逸品大賞で金賞に輝いた黒糖バター(左)と「母ちゃんのたれ」=10日午後、JAファーマーズマーケットやえやまゆらてぃく市場
黒糖の消費拡大を目指すJAおきなわ八重山支店女性部(金城美沙江部長)が企画・製造する黒糖バターと「母ちゃんのたれ」が人気を博している。両製品とも小浜島産の黒糖を使用し、新型コロナウイルスのまん延による観光客減などで在庫を抱える黒糖の消費に一役買っている。
2021年に販売を開始した黒糖バターは、ことし2月に行われた日本農業新聞の一村逸品大賞で金賞を受賞しており、審査委員長で漫画家のやくみつるさんは「大変おいしい。金賞となったが、大賞と同格の商品だ」と絶賛した。
黒糖バターは、黒糖の消費拡大と地産地消を目的に開発。19年12月、消費が減っていた黒糖を活用しようと開発チーム(6人)を立ち上げ、コロナ禍で部会員が集まりにくい状況のなか試行錯誤。構想から約1年で商品販売にこぎつけた。
石垣の塩とのコラボ商品で濃厚な甘みが特徴。トーストのほか、生姜焼きや魚の煮付けなどの調味料として活用できるという。
「母ちゃんのたれ」は当初、黒糖は使用されていなかったが、在庫がだぶつく黒糖を活用しようとグラニュー糖を黒糖に変更。黒糖に変更したことで味わいに奥行きが出たという。
金城部長は「JAは小浜や与那国など県内で五つの製糖工場を運営している。これからは観光客も増えると思う。5島詰め合わせの商品など新たな土産商品を企画して黒糖のさらなる消費拡大に努めていきたい」と意気込む。
両製品はJAファーマーズマーケットやえやまゆらてぃく市場で販売されており、黒糖バターは70㌘入り500円、母ちゃんのたれは300㍉㍑入り400円、100㍉㍑入り250円(それぞれ税込み)となっている。
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