石糖、操業終了に遅れ 長雨影響、キビ収穫進まず
- 2022年05月10日
- 社会・経済
沖縄地方の梅雨入り後の雨の影響で石垣島内のサトウキビの収穫に遅れが発生し、5月上旬の操業終了を予定していた石垣島製糖工場ではハーベスターがほ場に入れないことから原料搬入がストップしている。今月に入ってから数日間、工場が停止する事態にも見舞われ今月下旬までずれ込む可能性も。多宇弘充農務部長は「島内はほとんどが機械刈りのため天候不良で作業が進んでいない。農家のみなさんには迷惑をかけている」と話している。
島内では24台のハーベスターが稼働。同工場が予定する今期の原料9万7000㌧のうち、6日までに8万6000㌧が搬入済みとなっている。
沖縄地方では例年より6日早い4日に梅雨入り。石垣島地方では5月に入り、8日以外は毎日、降雨がある状況となっており、天候によってはさらにずれ込む可能性も懸念されている。
石垣島以外の製糖工場でも操業に遅れが発生。JAおきなわ小浜製糖工場は、2月の長雨が影響し、予定より1カ月遅れの4月25日に終了した。遅れた分、今後の株出しなどに影響が出る可能性がある。
一方、10㌃当たりの単位収量(単収)は6・5㌧と過去最高となる見込みで生産量も昨年の3852㌧に対し4856㌧となった。
波照間製糖は、単収5・6㌧と例年並み。新型コロナウイルス陽性者の発生で11日間操業が停止した影響などで予定より約2週間の遅れの4月27日に終了した。
生産量は前期の1万2645㌧に対して1万3132㌧だった。
JAおきなわ与那国製糖工場は、単収が昨年の4・5㌧から5・8㌧と大幅増。夏植えの直後に好天が続いたことが影響した。
生産量も昨年の4459㌧を1604㌧(36%)上回る6063㌧と、ここ数年では最も多かった。
八重山地方は、夏場に台風の被害がなかったことから各地とも良好な作柄が見込まれている。
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