行動計画22~30年を確認 石西礁湖自然再生協
- 2022年02月27日
- 地域・教育
石垣島と西表島の間に広がる国内最大規模のサンゴ礁「石西礁湖」の自然再生に取り組んでいる石西礁湖自然再生協議会(会長・土屋誠琉球大学名誉教授)は25日、環境省石垣自然保護官事務所や同沖縄奄美自然環境事務所、関係団体などをオンラインで結んだ第29回会議を開催。2016~20年の実施状況の評価を踏まえた「サンゴ礁生態系保全行動計画22~30年」を確認したほか、モニタリングサイト1000サンゴ礁調査速報や石西礁湖の「現況把握マップ」の取り組み、石西礁湖ポータルウェブサイトのリニューアルオープンについて報告された。
サンゴ礁生態系を良好な状態で保全するため、同省ではこれまで「サンゴ礁生態系保全行動計画」や「サンゴ礁生態系保全行動計画2016~20」を策定。21年3月に取り組み実施状況の最終評価を行った。
その結果、赤土等流出対策やステークホルダーと連携した資源利用のルールづくりに成果があったと評価された。
一方で気候変動対策やエコツーリズム・環境教育の推進、情報収集ネットワークの構築については達成度が低いと評価されたほか、今後の課題として、活動を継続するための情報の共有や進展に関するフォローアップが必要であること、評価指標の設定が必要であることなどが指摘された。
これらを踏まえた新たな計画は、22年度から30年度を計画期間とし、定期的な達成状況の評価と見直しを行う。達成状況を評価するための指標は24年度までの設定を目指している。
陸域からの栄養塩や赤土の影響が石西礁湖海域にどれぐらいの濃度でどのように広がるかを推定し、サンゴ群集への影響を精査し、サンゴ群集を健全な状態に保つための数値目標の設定を示すことを目的としたモデル開発や河川水・地下水の定期モニタリングについても話し合われた。
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