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来訪者管理計画改定へ コントロール、大きな課題

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世界自然遺産

 「持続可能な西表島のための来訪者管理基本計画」の改定に向けた作業部会の第2回会議が10日、オンラインで開催された。同島は昨年7月に世界自然遺産に登録されたが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際自然保護連合(IUCN)は年間33万人、1日最大1230人を上限とする入域者数の目標値を盛り込み策定した同計画では不十分としている。今後、策定される改定観光管理計画に統合されるまでは観光客の訪問レベルを最大でも現状程度までとすることとなっているが、来訪者数のコントロールが大きな課題となっている。

 ユネスコへは2022年12月1日までに、勧告内容の実施状況に関する報告書の提出が求められていることから、実効性ある取り組みに向けた計画の策定が急務となっている。

 「持続可能な西表島のための来訪者管理基本計画」は、世界遺産登録に向けて西表島部会が2020年2月に策定。現在、作業が進められている改訂版来訪者管理計画は、遺産地域と遺産外地域を包含した上で西表島全体を対象とした観光管理計画としてこれまで個別に検討されてきた観光に関わる構想や計画、制度などを統合した計画となる。

 計画では観光の現状とその影響を厳しく評価したうえで、持続可能な観光を実現するための目標を定め、遺産地域内外での観光管理の基本方針と管理基準を設定し、適切な管理を実現するための具体的な取り組みとその実効性を確認・評価するモニタリング方法や管理体制の提示を目指している。

 会議には、国や県、竹富町のほか、観光関係団体やエコツーリズムや有識者などの専門家が参加。▽島の自然環境と地域の伝統文化や暮らしを損なわない範囲内に観光利用をコントロール▽観光利用によって島の自然環境や地域の伝統文化や暮らしを来訪者に伝え、責任ある行動を誘発する▽観光による利益が地域に還元され、観光が持続的な地域振興につながるよう島の観光に関わる社会的な仕組みや経済的循環を改善する―を3本の柱として議論が交わされた。

 特に来訪者数のコントロールについて質疑が集中。「船会社に1日の乗船者数の上限を決めて入島を止めることはできないのか」「船便を予約制にして島内宿泊者が優占的に取れるようにしてはどうか」「西表島は過去に例がない取り組みをしようとしている。海外の事例はあるのか」「船賃を航空会社のようにシーズンごとに変えてピークカットしてはどうか」「船会社と協定があるが、2社は大型船を導入している。協定だけで客数をコントロールできるか不安だ」「協定に旅行社なども入れて客が多いときは予約抑制などできるのではないか」など規制的手法、経済的手法による意見が多く挙がった。

 作業部会の検討状況などは3月6日に行われる西表島部会に報告。科学委員会などで助言を受けた後、5月に予定される第3回作業部会で、世界遺産委員会へ提出するための中間報告案を取りまとめる。

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