石垣市 尖閣諸島開拓の日式典
石垣市は14日午後、「尖閣諸島開拓の日」式典を市民会館中ホールで開き、開拓の日を定める条例に基づき、尖閣諸島が歴史的にも日本固有の領土で市の行政区域であることを発信した。上陸して新標柱設置を目指す中山義隆市長は国に対し「(設置の)必要性、重要性をくみ取って」と要望、国会議員からも上陸設置を援護する声が相次いだ。
市は2020年10月1日に、尖閣諸島の字名を字登野城から字登野城尖閣に変更。尖閣諸島には1969年に当時の石垣喜興市長が上陸して設置した行政標柱があるが、市は字名変更に伴い新標柱を製作。昨年9月、国へ上陸設置許可を申請したが実現していない。
中山市長は式辞で1968年以降、尖閣諸島に関する主張を強めた中国政府に言及した上で「中国公船による領海侵入が常態化し、昨年の領海侵入は延べ136隻、接続水域での確認日数は332日」と指摘。新標柱設置では「国には標柱設置の必要性と重要性をくみ取ってもらい、設置がかなうように計らってほしい」と訴えた。
式典は国歌斉唱でスタートし、県内外から約50人が参加。中山市長の式辞のあと、玉城デニー知事、平良秀之市議会議長、八重山市町会副会長の西大舛高旬竹富町長が祝辞を述べた。玉城知事の祝辞は八重山事務所の曽根淳所長が代読した。
自民党前外務大臣政務官の國場幸之助衆院議員は、岸田文雄自民党総裁のあいさつを代読。立憲民主党の原口一博衆院議員は「日本は主権国家。行政標柱の話があったが我が国の領土に行くのに何を遠慮する必要があるのか。党派の枠を超えて主権、国境離島、国民の生命、財産を守りたい」と強調した。
日本維新の会国会議員団副代表の鈴木宗男参院議員も新標柱設置について「議会でも決定した標柱を総務省が断るとは主権をどう考えているのか。國場代議士は県選出議員として物言うべきだ」と展開。国民民主党幹事長代理の鈴木義弘衆院議員、内閣審議官で内閣官房領土・主権対策企画調整室の川辺英一郎室長も式典開催を祝った。
式典は今回で12回目。新型コロナウイルス感染対策として2回のワクチン接種証明書提出やサーモグラフィーによる検温を実施、規模縮小して行われた。
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