黒島子牛220万円 県最高 初セリ、平均価格69万円
- 2022年01月12日
- 社会・経済
JAおきなわの黒島家畜市場、八重山家畜市場で11日、2022年の子牛初セリが行われた。平均価格は八重山が69万9378円、黒島が69万8223円で前年と比べ八重山が7194円高、黒島が1万5303円安となった。両市場のこの日の最高価格は、八重山165万7700円(大松畜産)、黒島220万2200円(下地牧場)となるなどご祝儀相場となり、活況を呈する幸先の良いスタートとなった。両市場合わせて455頭が取引され、両市場の売上総額は3億1805万1800円だった。八重山は12日も開催される。価格は全て税込み。
黒島家畜市場は県内8市場の先陣を切って午前10時に今年の初セリをスタート、八重山では午後2時から開催した。会場では入場前の検温を実施するなど新型コロナウイルス感染拡大防止措置を強化しながらセリを開始。電光掲示板の値段が上がり、落札価格が100万円を超えると会場は喜びに沸いた。
八重山では石垣島や西表島、与那国島などから集められた312頭が取引され、平均価格はメス60万8247円、去勢オス74万4943円、総売り上げは2億1820万5900円、平均キロ単価は2604円だった。黒島では143頭が取引。平均価格はメス62万2342円、去勢オス75万9696円、取引総額は9984万5900円、平均キロ単価は2651円だった。
昨年の初セリの最高価格は八重山130万1300円、黒島143万5500円で、今年はそれぞれ35万6400円、76万6700円上回った。
去勢オスで県内最高落札額を記録した下地牧場(黒島)の下地太さん(47)は県内で新型コロナが拡大する中、参加した購買者らに感謝するとともに「この牛は大きく生まれ、血統もよかったので初セリの花牛を目標に飼養管理を徹底した。まさかの200万円オーバーには度肝を抜かれた」と振り返った。今年は全国和牛能力共進会も控えていることから「5年に1度の和牛のオリンピックもあるので出場目指してがんばりたい」と抱負を述べた。
初セリ開始前の式典でJAおきなわの普天間朝重理事長のあいさつを同八重山地区本部の石垣信治本部長が代読。「昨年は新型コロナが社会経済に影響を与えた。年末からオミクロン株が拡大し予断を許さないが、感染対策を図りながら活発な取引が行えるよう取り組んでいきたい」と述べた。
八重山市場で八重山市長会会長の中山義隆市長が「コロナ禍で大変厳しい条件にあっても、今後の経営安定に向け諸施策を展開していく」と祝辞。黒島市場では西大舛髙旬町長が「ここ数カ月で平均価格に回復の兆しが見え始めた。生産農家の努力と、購買者の高い評価のたまものだ」と関係者をたたえた。
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