観光業者ら窮状訴え 西銘沖縄担当相が車座対話
西銘恒三郎沖縄担当相は26日午後、石垣市役所で市内観光関連業者の代表8人と約1時間の車座対話を行った。出席者からは、石垣島特産品の輸送料無料化、タクシー運転手確保のため効果的な施策、クルーズ船受け入れ再開を見据えた市街地と南ぬ浜町間へ橋の増設、ホテル業界の単価や人材不足問題など意見や要望があった。
石垣島物産公社の漢那憲隆副社長は、本島などに送る物産の送料無料化や、石垣島産商品の地元消費拡大のための土台作りの必要性を提案。中山義隆市長は、島しょ圏だけ通販商品などの送料が有料になるケースに言及した。
県タクシー協会八重山支部の伊良皆高司支部長は、乗務員が激減している窮状を説明し、石垣島内で普通2種運転免許取得の料金や燃料代が沖縄本島より高いことを強調。費用の補助も含め「国や県を挙げて問題解消へ方策を立ててほしい」と述べた。
東運輸㈱の久場島清俊常務取締役は、新型コロナ後にクルーズ船客の回復を予想し、サザンゲートブリッジ以外に市街地へアクセスできる動線の確保について意見した。
石垣島ビーチホテルサンシャインの赤城陽子常務取締役総支配人は、コロナ禍で本島のホテル宿泊料が廉価になり、石垣島も客室単価を落とさざるを得ない状況になっていることから、ホテルのグレードによって一定の価格水準を保てる仕組みについて訴えた。
石垣島アウトフィッターユニオンの大堀健司会長は、安売り観光で多くの観光客が自然フィールドに立ち入り、「フィールドに負荷がかかっている」とした。容量に見合った受け入れ態勢の構築、客単価を上げ質の伴った観光ツアーにシフトするため「新しい感覚が必要かと思う」と話した。
西銘氏は「島の人たちの所得が上がるために(岸田総理から)強い沖縄経済というのが私に与えられた課題。来年の5月ごろに提言をまとめたい」とあいさつした。
西銘氏は25日に石垣入り。26日は石垣島と竹富島を視察。27日は西表島も視察予定。
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