学習成果 小中14校発表 竹富町で初、海洋教育サミット
- 2021年12月22日
- 地域・教育
【西表】竹富町として初めてとなる海洋教育サミット(竹富町教育委員会主催)が21日、大原小学校体育館で開かれ、町内小中学校13校と糸満中学校の代表児童生徒計80人が、これまで取り組んできた海に関する学習成果を発表した。各校による発表では、1校15分の持ち時間を使って、海と自分たちの島とのつながりなどを寸劇や歌、踊りなどを交えて分かりやすく伝えた。(9面に関連)
このうち、竹富小中は、画面上に表示された名所を説明し、島内を疑似散策。島に古くから伝わる祭祀を守ることは、海を守ることにつながると紹介し、自然を敬う島の文化を守っていくことを誓った。
古見小の児童らは冒頭、結願祭で踊る奉納芸能を披露。海のはるかかなたにあるニライカナイの神を起源とする祭りであり、昔から海と深い関わりがあることを伝えた。
波照間小中では、「海に親しむ」「海を知る」「海を活用する」「海を守る」を念頭に、▽浜下りの由来▽潮の満ち引き▽旧暦―などについて事前に学習。気軽に海岸清掃ができるようにと、今年10月には県の許可を得て海洋ごみステーションを設置した。これが竹富島にも波及したことから、児童の一人は「全島に広がっていってほしい」と期待を込めた。
大原中は、本年度の目標に「自ら課題を持って行動する」ことを掲げ、1年生はサンゴ、2年生は海と祭祀について学習した。三大行事の一つ、西表島横断では、さまざまな分野の専門家を講師に招いて学習を行った。
開会に先立ち、西大舛髙旬町長は「日々の暮らしの中で海と密接に関わり、多くの恩恵を受けながら生活してきた竹富町こそ、海洋教育にふさわしい場所。海洋教育の成果を発表し、交流することで視野を広げ、学びを深めてほしい」と述べた。
同町は、第2次海洋基本計画に基づき2019年度から本格的に海洋教育を推進。「隔ての海を、結びの島へ」を合言葉に「結ぬ海科」を授業科目に追加し、副読本を発刊。町内3校が文科省の教育課程特例校となっている。
サミットは昨年度に実施予定だったが、新型コロナの影響で中止となった。本年度も7月に予定していたが延期となり、今回が初の開催。
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