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野生生物の医療逼迫 カンムリワシ事故、第5波収束で急増

野生に返すことができずたまよせ動物病院で保護されているアオツラカツオドリの様子を見る土城勝彦獣医師=8日午後

野生に返すことができずたまよせ動物病院で保護されているアオツラカツオドリの様子を見る土城勝彦獣医師=8日午後

綱渡りの救護体制

 カンムリワシなどの交通事故急増で野生生物の救護体制が逼迫している。11月28日に発生した2件の事故に続き、12月5日にも自動車と衝突したカンムリワシがたまよせ動物病院に搬送されてきた。県の野生動物救護獣医師を務める土城勝彦氏のもとには、カンムリワシ以外にも交通事故に遭った野生生物が頻繁に運ばれてくる。その頻度は平均すると3日に1件。アオバズクやリュウキュウコノハズク、シロハラクイナ、アカショウビンなどの鳥類が多くを占める。

 先月から今月にかけて立て続けに起きた3件のカンムリワシの事故のうち、1羽は死に2羽も野生復帰は厳しいほどの重傷を負っている。

 同病院には現在、重傷のカンムリワシ2羽のほかにも尖閣諸島などで繁殖し、全長90㌢、翼を広げると1㍍60㌢ほどにもなるアオツラカツオドリ1羽、リュウキュウコノハズク4羽など野生に返せない野鳥が保護されている。

 保護されている動物の世話には1~2時間もの時間を要することから午前6時半ごろ出勤、動物たちの世話をしながら午前9時のオープンに備えている。重傷のカンムリワシには点滴などを施すことから、夜間も病院を訪れて様子を確認する日々が続く。

 野生動物救護獣医師を16年務める土城氏は「新型コロナの影響で人の往来が減っていたころは明らかに交通事故が減っていたが、再び増加している」と危機感を募らせる。

 現在の救護体制については「このままでは今後、スペースが足りなくなる。県や市が愛護センターのような施設を造ってほしい」と訴える。

 カンムリワシの保護に関わる人員が少ないことも懸念材料となっており「ぎりぎりの人数で対応しており、後継者育成もままならない状態だ」と実情を明かす。

 山本上席自然保護官は相次ぐカンムリワシの交通事故に「動物病院では2羽の重傷個体を診てもらっている。厳しい治療体制にあり、なんとしても事故をなくしたい」と話した。

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