市、新庁舎で業務開始 サービス向上へ決意新た
- 2021年11月16日
- 政治・行政
石垣市は15日午前8時半、新庁舎での業務を開始した。これまで別棟だった教育委員会部局を統合。新庁舎では臨時、任用を含む職員564人が勤務する。人工知能(AI)搭載の総合案内など新たなシステムも導入された。総務部によると、短期間の引っ越しで特に窓口業務システムへの影響が懸念されたが、正常に稼働し混乱はなかった。
新庁舎の開庁に伴い、市公式ラインを活用した申請手続きのデジタル窓口「LINE×Acrocityサイバー窓口」が本格運用されたほか、総合案内窓口にはAIで庁舎案内・手続き検索が可能なモニター1台とタブレット端末2台も設置された。
開庁に先立ち、中山義隆市長らが国旗と市旗をそれぞれ国歌、市歌に合わせて掲揚した。両旗は石垣市商工会青年部(平良勝幸部長)から寄贈されたもので縦2・6㍍、横3・9㍍と通常の10倍。慶事の際に掲揚する。式には平良部長ら青年部も同席した。ポールは旧庁舎の7㍍から12㍍になった。
午前9時からは市民広場で開庁式が行われ、職員が「市民福祉向上のため職員一丸となって頑張っていこう」と「頑張ろう」を三唱して決意を新たにした。
中山市長は「建築費は89億円で用地取得費、ネットワーク構築費、引っ越し費用を含めると108億円の一大プロジェクトだった。コンセプトは『みんなが集う石垣市のランドマーク』。この庁舎の誕生でさまざまな交流が行われる。この庁舎から新生石垣市がスタートする」と期待を込めた。
その上で「職員が変わった、仕事の視点や目線、姿勢が変わったことを打ち出していけるかは職員にかかっている。市民の期待にしっかり応えることが満足度を高めることになる。市政運営、市民サービスの向上を心がけてほしい」と呼び掛けた。
この日は業務開始時から続々と見物人を含む来庁者があった。始業時に訪れた60代男性は住民票の交付申請手続きを終えた後、カフェで朝食をとった。「不慣れな部分もあったが、手続きはスムーズだった。旧庁舎ではゆっくりできるスペースがなかったので気持ちよく過ごせる」と感想。一方、「市民広場内に時計があってもいいかも」と注文を付けた。
翁長致純総務部長は同日夕、「窓口業務のシステムが心配されたが、正常に稼働した。危機管理上も良い経験になった。職場環境も良くなったので、今まで以上に効率的な業務運営をしていきたい」と話した。
関連するニュース
- 名前記載者を募集 新庁舎正面玄関前屋根 2021/06/10
- 石垣市新庁舎 旧空港跡地で建設を 2016/01/23
- 建設位置選定先送り 石垣市新庁舎 2015/08/14