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茅原氏、書業60年展 大作2点と近作64点

茅原南龍氏から作品の説明を受ける来場者=9日午前、琉球新報本社

茅原南龍氏から作品の説明を受ける来場者=9日午前、琉球新報本社

石垣市に寄贈する大作「桃太郎物語」を前に写真に収まる茅原南龍氏=9日午前、琉球新報本社1階

琉球新報本社で14日まで

 【那覇】石垣市出身の書家で茅原書藝會會長の茅原南龍氏(82)の書業60年記念書展「畊不盡」(たがやせどもつきず)(同実行委員会主催)が9日、泉崎の琉球新報本社1・2階で始まった。14日まで。大作2点と近作64点を展示。「心の田は耕すほど豊かになる」―。茅原氏の心象を表現した世界が広がっている。

 1階ロビーには正面に「於茂登岳讃歌」、両端に幅約16㍍にも渡る「桃太郎物語」。於茂登―は、於茂登岳には2度登山した経験から山頂で感じたことをつづった詩。県内最高峰にあやかり、自然への畏敬の念と沖縄一の書道教室を目指す思いが込められている。

 2階ギャラリーの作品は今回の展示会に向け約3カ月かけて仕上げたもの。座右の銘とする言葉、母の言葉、漢詩、琉歌、愛唱歌など。数点には挿絵も添えられている。

 初日は午前10時からオープニングセレモニーがあり、実行委員長の玻名城泰山琉球新報社代表取締役社長が「先生の作品には1文字1文字に命が宿る。先生は頂点を極めても、たがやせどもつきずとおっしゃる。作品を通して生きるヒント、心のよりどころを発見していただければ」とあいさつ。

 茅原氏は書を始めた22歳のときから愛用している筆と2年前の大病を乗り越えた体験を紹介しながら「この筆なくして今日の日はない。リハビリを心に刻んで1日1日を大事にした結果、筆がとれるようになった。今回の作品1文字1文字に私の命が宿っている。筆は私のつえであり、心であり、未来である」と話した。

 茅原氏は22歳で書を始め、25歳のときに日本習字創立者・原田観峰氏に師事。35歳で沖展初入選、46歳で書藝會を設立した。以来、数々の賞を受賞、石垣市民栄誉賞も受けている。

 

■大作、石垣市に寄贈へ 茅原氏「未来担う子どもたちに」

 茅原南龍書業60年記念書展「畊不盡」ではオープニングセレモニー後、茅原氏自身が一つ一つの作品について来場者に説明、大作の「桃太郎物語」について「ふるさとの石垣市に寄贈する」と述べた。

 桃太郎―は縦1・35㍍、横15・75㍍の大作。昔話の「桃太郎」を漢字かな交じりで表現している。

 茅原氏は、桃太郎には人生に必要な「智(サル)・仁(犬)・勇(キジ)」の三位一体の重要性が込められているとして「子どもたちにも早いうちにこのことを分かってもらいたい。未来を担う子どもたちに役立てて」と寄贈の思いを語った。

 来場者のうち70代女性は「先生からは黄金言葉をいただいた。中でも『筆は言葉にも刀にも心にもなる』とおっしゃっていたことが心に残った。筆は言葉のほかに訴える力にもなるし、心を表現するものにもなるんだと思った」と感激の様子だった。

  • タグ: 茅原南龍畊不盡(たがやせどもつきず)
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