後絶たない不法投棄 世界自然遺産・西表島
家電やカヌー用資材
ことし7月に世界自然遺産登録された西表島で不法投棄が後を絶たない。県道215号線沿いの雑木林には冷蔵庫や洗濯機などの家電のほか、観光に使うSUPボードやカヌー用資材も捨てられている。竹富町町民課は、不法投棄者が不明な場合、町税で処分していることから、地域内で不法投棄監視の呼び掛けや不法投棄場所への監視カメラ設置、定期的な巡回調査をしながら対策の強化に取り組んでいく考え。
同課はことし5月から町内各島で不法投棄の現地調査を実施。西表島では冷蔵庫、洗濯機、パソコン、自転車など一般生活で使用されたものが多く、廃車やオートバイ、カヌー用資材、船外機プロペラ、建築廃材などが道路沿いや畑に投棄されていた。
カヌーのパドルには島内のホテル名が記載されており、警察を介して事業者に回収させたという。サンゴ礁と青い海を見渡す県道橋の上から投げ捨てたであろう洗濯機やテレビ、ハンモックなどと一緒に宿泊施設で利用したと思われる室内資料も発見された。
行為者や土地所有者が特定できた不法投棄案件について町は、撤去改善を求め通知書を送付し適正処分を促している。
行政の命令に従わない場合について八重山保健所は「産業廃棄物処理法16条の規定に違反して廃棄物を捨てた者は5年以下の懲役か1000万円以下の罰金が科せられる」と強調する。
町民課は、家電製品や自動車などの廃棄物処理方法や引き取り業者、違反した場合の罰則規定などをホームページや広報紙などで周知。「悪質な不法投棄は絶対にやめてほしい」と強く訴えている。
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