社交界、にぎわい戻る
沖縄県は1日、新型コロナウイルス感染対策として独自に実施していた飲食店の営業時間短縮要請などの措置を全面解除した。飲食店が通常営業となるのは約7カ月ぶり。県は11月をリバウンド防止月間と位置づけ、感染の再拡大防止を図りつつ、社会経済活動の本格化を目指す。
通常営業を待ちわびた地元客でにぎわう飲食店では、再会を喜びながらグラスを傾ける客の姿が見られた。40代の男性客は「やっと元に戻りうれしい。感染に気を付けながら楽しみたい」と笑顔を見せた。
この日、美崎町にある焼き鳥屋「八百屋」は午後5時にオープン。半年ぶりの営業再開を待ちわびた客らが開店前から並んだ。
店主の平良好克さんは「オープンできるかと思えば緊急事態宣言が延長して休業。心が折れそうだった。きょうは張り切って営業する。労働の喜びをあらためて感じた」と次々に入る注文をさばきながら笑顔を見せた。
ライブバーを営む石垣博公さんは「数カ月の休業で仕事のやり方を忘れていないか心配。休業中は店の改装や音響機材、映像機材を更新しながら営業再開に備えた。パワーアップした店で客を迎えたい」と期待を込めた。
大川のレストランバー「パパビゴーヂ」のオーナー村上潔さんは「11月はリハビリ月間だ。感染対策をしっかり取りながら時短営業で様子を見る。通常営業に向けてゆっくりスタートさせたい。書き入れ時の12月に第6波が来ないことを願う」と慎重だ。
一方、5月からの緊急事態宣言中、延長にしびれを切らした飲食店が解除を待たずに通常営業に踏み切る事態が相次いだ。
美崎町では開いている店へ客が集中していたが、制限解除により寡占状態が解消されたと見られ、ある居酒屋の店主は「もう少し入るかと思ったが拍子抜け。今後に期待したい」と話した。
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