「祭祀のあり方後世に」 石垣さんが著書寄贈
大石垣御嶽神司
石垣市大川の大石垣御嶽(ウシャギオン)の神司を務めている石垣幸子さん(64)は24日、神司が執り行う儀礼や祭事などについて記した著書「人生誌 光に導かれて」を市内の全市立小中学校と市立図書館へ寄贈した。
石垣さんは2002年から同御嶽の神司を務めている。長きにわたる体験を通して感じた「祭祀のあり方を後世に残さないといけない」という強い思いから16年から執筆をスタート。約3年かけ完成し、ことし3月に出版がかなった。
故・宮城文氏の『八重山生活誌』を参考にしたという同書は大石垣御嶽の歴史や祭事のほか、祈りの流れ、体験談、結納や地鎮祭など家庭で行う儀礼などが詳しく記されている。
同日午後、市教育委員会で行われた贈呈式で石垣さんは計26冊を石垣安志教育長に手渡した。
石垣さんは「石垣島の子どもたちは豊年祭など御嶽に足を運ぶ機会が多い。この本を読んで御嶽での作法やマナー、いろいろな祭事があることを知ってほしい。小中学生にはもちろん、先生方にもぜひ手に取っていただき、教育に生かしてほしい」と呼び掛けた。
石垣教育長は「豊年祭をはじめ、さまざまな祭事について細かく丁寧に書かれている。地域の伝統文化を知り、誇りを持つ子どもたちを育てるための貴重な資料となる」と感謝した。
同書は山田書店やブックスきょうはんやいま店など市内書店で販売している。全243㌻。定価は2200円(税込み)。
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