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被災の教訓未来に生かす 明和大津波250年で慰霊祭

明和大津波遭難者慰霊祭が開かれ、参列者が犠牲者の冥福を祈った=24日午後、宮良の同慰霊之塔前

明和大津波遭難者慰霊祭が開かれ、参列者が犠牲者の冥福を祈った=24日午後、宮良の同慰霊之塔前

作文を朗読した宇根底師平君=24日午後、宮良の同慰霊之塔前

作文を朗読した嵩原綾花さん=24日午後、宮良の同慰霊之塔前

市民ら犠牲者の冥福祈る

 明和大津波の被災から250年の節目を迎えた24日午後、2021年度明和大津波遭難者慰霊祭(石垣市主催)が宮良タフナー原の慰霊之塔前で行われ、参列者ら約70人が犠牲者の冥福を祈り、防災・減災への決意を新たにした。小・中学生の作文朗読では、宮良小学校6年の宇根底師平君、大浜中学校3年の嵩原綾花さんが、被災の教訓を未来に生かすことを誓った。

 中山義隆市長は式辞で「明和大津波から250年、東日本大震災から10年の節目。いつ起こるか分からない災害に対して、思いを巡らし、平時の備えを怠ることなく進めていくことが重要」と強調。また、昨年度実施した防災士養成講座で76人の防災士が誕生したことを紹介、各地の自主防災会などとの連携強化を誓った。

 八重山保健所の曽根淳所長は玉城デニー知事の追悼の言葉を代読し「県民の防災意識の啓発や防災教育の推進、防災訓練および避難訓練の充実など、防災・減災対策に取り組む」など述べた。

 作文朗読で宇根底君は「人と人との協力で命を守る」と題して発表。津波被害で宮良村の人口が激減したことや、津波遡上高が約28階建てのビルに相当することを学習し「人々の悲しみ、もっと生きたかったであろう命や思いを忘れず、学んだ知識を生かし、地域と協力して命の安全を守っていきたい」と訴えた。

 「今、私たちにできること」と題して発表した嵩原さんは、新型コロナウイルスと明和の大津波を重ねて表現。新型コロナへの危機感の薄れを指摘した上で「明和の大津波で突然大勢の人が亡くなったように、人間はいつも死と隣り合わせで生きている」と説明。死ぬ可能性を常に意識することで「津波もコロナも、より自分事として受け入れることができる」とまとめた。

 慰霊祭冒頭には表千家不白流沖縄県支部八重山が御供茶を奉納。全員で1分間の黙とうを行った後、関係機関の代表献花、一般参列者の献花と続いた。

 明和大津波は1771(明和8)年4月24日(旧暦3月10日)午前8時ごろ、石垣島の南南東約40㌔で起こったマグニチュード7・4の地震によって引き起こされた津波。八重山、宮古両諸島で多くの死者を出し、その後も感染症がまん延するなど大きな被害をもたらした。慰霊之塔は1983年、明和大津波遭難者慰霊碑建立期成会が建立、毎年慰霊祭が行われている。

  • タグ: 石垣市明和大津波250年
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