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9日に死去したフィリップ殿下が、新石垣…

 9日に死去したフィリップ殿下が、新石垣空港のカラ岳東案をめぐって揺れる白保を訪れたのは1992年。11日付の本紙記事で山里節子さんが振り返っているようにその「大きなインパクト」は群を抜いていた▼この視察の後、白保の海に対する関心は国際的に高まり、当時の大田県政は方向転換を余儀なくされる。新たに提示した宮良牧中案は、農地の保全や工事に伴う赤土流出が議論の的となり、建設は実現しなかった▼新空港建設が政治問題化し、予定地が二転三転する時代があった。このいきさつを苦々しく思い返す読者もいるであろう。評価が分かれるのも無理はない▼島という限られた空間で、生態系を維持しながら大規模な開発を行うことは難しい。新空港問題が残した教訓とは、その開発が本当に必要だとしても、適切な対策を講じ、コストと時間をかけて生態系に負荷がかかるのを避けなければならないということである。住民合意はないがしろにできない。時には立ち止まることも必要だ▼新型コロナウイルスの影響で人の動きが鈍り、観光は停滞している。苦しいからこそ、せめて生態系に傷みがないか点検する好機にしたい▼フィリップ殿下の視察から29年が経過した。持続可能性(サスティナビリティ)が、時代のキーワードになった。(松田良孝)

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