地域で親の気持ち共有 平久保小で休校式
- 2021年03月25日
- 地域・教育
2021年度に在籍児童がゼロとなる平久保小学校(宮里満男校長、児童数4人)で24日、休校式が行われた。卒業生1人は伊原間中に入学、残り3人は明石小に転校する。式には地域住民らも出席、集団教育の場を与えたいという親の気持ちを共有した。4月から72年の歩みを一時止めることになるが、市教育委員会は21年度も学校施設の維持管理を行い、地域の意見を聞きながら望ましい教育環境のあり方を模索する。
PTAの朝倉隆介会長はあいさつで「休校についてはとても悩んだ。6年前に移住してから地域にとって大事な場所と感じていた。ただ、今回、もう少し友だちの多いとことで学校生活を送らせたいという親の気持ちを優先した。保護者の思いに理解、尊重していただき感謝したい。これからも子どもたちの成長を見守ってほしい」と述べた。
児童を代表して友利夏さん(4年)が宿泊学習とカヌー体験など楽しかった思い出を紹介、「休校になるのはとても寂しいですが、これからも遊びに行きたい。これまで僕たちを見守り続けてくれた平久保小学校ありがとう。これからもよろしくお願いします」と感謝。全員で低学年児童作の詩「ちいき」を朗読した。
石垣安志教育長は「地域の皆さんの心情を考えると、寂しさを抱いていると思う。集団の場で学ばせたいという保護者の強い気持ちも真摯に受け止めている」と両者の気持ちに寄り添い、「市教委としては休校期間中も学校施設の適正管理を図っていく。併せて今後、地域の意見を聞きながら本市の望ましい教育環境の構築に向け努力してきたい」との方針を伝えた。
宮里校長は、休校の報道後に学校に関わった人たちからさまざまな反応が寄せられたことを紹介、「休校を経験して新たな見方ができた。それは、学校という組織が付き合いつづけている人々の幅広さ。学校が潜在的に持っている人々の心への影響力をつくづく感じた。平久保小が今度、皆さんとどのような関わり方を続けていくのか注目していきたい」と述べた。
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